運送業の基本的な仕事の流れを知ろう

表

「物流」とは、簡単に言いますと上記のイラストのような流れになるために、実際にドライバーとして働く方は、「どこから仕事を受けるか」がポイントになります。それぞれのの段階で「手数料」をひかれることになりますが、ココが運送会社の利益になりますので、必ず必要な経費になります。

当然、ドライバーファーストの良心的な運送会社はパーセンテージが少なく、大手運送会社ほどパーセンテージが大きいと言っても過言ではないでしょう。(大手は働いている人数が多いので当然です。)一般的には15%~40%くらいでしょうか。では、「直接大手と取引できればよいのではないか」と思われる方もいらっしゃるかと思いますがそれは違います。

例えば、一人で毎日頑張る個人事業主のドライバーが風邪をひいたとしましょう。しかし、荷主は風邪が治るまで待ってはくれません。代わりに配達できる方(代走)が必要になります。大きい運送会社ほどこのシステムが出来上がっており、そのシステムに便乗できるよう手数料を払うわけです。とは言っても、「どうしても」というときだけですが・・ですので、この手数料が少ない相手を見極める、というのは一つのポイントになります。

それは収入に直結します。

 

車両を持っているかいないかで収入が違う

これからドライバーの仕事を始める方は車両は持っていないという方がほとんどだと思うので、そちらで話を進めます。

二通りの方法があります。

「購入する」「リースで借りる」という方法です。

まずは「購入する」ですが、

もちろんこの方法がベストでしょう。しかし、忘れてはならないことがメンテナンス費です。多くのドライバーの方とお話しますとどの方も大体平均で4,000キロほどひと月平均で運転されるようです。車両を壊さないように維持するためには4,000~5,000キロ程度でエンジンオイルの交換は必須になります。つまり、少なくともひと月に1回はオイル交換が必要ということになります。それだけ乗りますと、今度はタイヤやブレーキなどの消耗品も気になります。(20,000キロに一度くらいの交換は必要になると思います。)冬のスタッドレスタイヤの交換も必須です。雪が降ろうが降らまいが関係なく、期間での荷主からの強制もあります。ハードな使い方を強いられますので、やはり急な故障もありますし、代車の問題もあります。数年前に法改正による規制緩和があり、最近では様々なリース体系があります。昔からある新車を貸してくれる大手信販会社のリースや、中古車を使った短期で審査も比較的緩い中小企業のリースもあります。リースの利点は経費として処理できるというのがありますが、それに関しては税務上の様々なサイトがございますのでそちらをご覧ください。

注意しなければいけないのは、安い中古車を貸してくれるところもありますが、車検・税金・メンテナンスなどの費用が自己負担だったりして、結果として高くついた・・なんてことも多いですので気を付けてください。すべてをカバーしてくれるフルメンテナンスのところがベストです。

リース期間にもさまざまあり、新車ですと一般的に5~7年、中古車で1年~3年程度かと思われます。信販会社を通すところがほとんどかとは思いますが、中には自社審査のところもあります。審査が厳しい方には力強い味方になります。

 

 

これら全てを考慮しますと、フルメンテナンスの中古車での短期リースで1年ほどお試しで仕事をしてみて、続けられそうでしたら自分の車を購入して長く続ける、というのがベストではないかと思います。

 

 

一つ注意点

借りる車両はあなたのものではありません!いかなる理由があれ傷付けたりすれば弁償の義務があります。商売道具ですので大事に乗ることが必要です!これら二つの大きなポイントをしっかり押さえるだけで収入がずいぶん変わってきます。さらに収入をアップする現実的な方法として、昼の配送と夜の配送を上手に組み合わせるという方法があります。もちろん体力的には厳しくはなりますが、実は高収入を得ておられるベテランドライバーはココが上手です。人によっては三つくらいくっつけておられる方も多いです。こうなるとかなりの収入が見込めます。ただ、そういったベテランドライバーの方も最初から稼げたわけではなく、様々なルートを経験することにより、「コツ」をつかんだ方がほとんどです。はじめは割の合わなく感じられるルートをきっちりこなしつつ、荷主様や会社様からの信頼を得て初めて良いルートにたどり着く、というのがセオリーです。

やはり最後は人と人との関係がモノを言います。世の中おいしい話はなかなかなく、この仕事に限らずですが毎日の積み重ねが大事なことです。

軽貨物の仕事の種類

①委託ドライバーで車両を借りる場合①

②委託ドライバーで車両を持っている場合

③運送会社社員として車両も借りる場合

④運送会社社員として車両は持っている場合

リース料

ガソリン代

任意保険料(貨物保険含む)

(リースによってはコミの場合もあり)

駐車場代

※大きく分けて軽貨物ドライバーには3種類の職種がある!

☆「宅配ドライバー」   ●「スポット・チャーター便       ▽「企業ルート配送」

表

・「宅配ドライバー」

皆さんの自宅等にも配達に来るいわゆる宅急便屋さんです。大手運送会社からの委託作業がほとんどになり、1個の荷物を配達していくら!という金額体系がほとんどです。ですから、やればやるだけ稼げる!と考えられる職種になります。いわゆる「軽貨物が稼げる!」と言われる由縁がこれです。ただし、現実は甘くなく、個宅配送がメインになりますので、時間の縛りや、再配達などの問題も多く、ハードな配送が求められます。平均的な数量で100個/1日程度で150~200円/1個が平均値かと思われます。 

 

「企業ルート配送」

毎日決まった取引先の企業様~企業様への定期配送になり、365日の案件もありますし、企業様相手のお仕事ですので、土日・祭日はお休み・・という案件も多いです。比較的時間も読めて、安定が見込めるお仕事です。ただし、宅配と比べると配送料金は少し安めなことが多く、稼ぎにくい点もありますが1日でいくら・・という料金設定が多く、平均して8,000円~15,000円程度の安定収入が見込めます。企業様相手の仕事ですので、正確さと丁寧さ、身なりや態度など高クオリティーが求められます。

 

「スポット・チャーター便」

文字通り1発勝負の案件です。急に入った案件などにスピーディーに反応できるかが勝負になります。長距離走るなどの案件も多く、1回で稼げることも多いです。ただし、ギャンブル的要素も強く、全く稼げないこともしばしばです。主に走った距離により運賃が算出されます。(料金表参照してみてください)

 

人と接するのが苦手で、ドライバーなら人と関わらなくて済む・・と考えてこの仕事を選ぶ方がたまにいらっしゃいますが、それは半分当たりで半分間違いです。上の3種類の仕事内容を見てわかるようにいずれにしても最後には複数の人に配達したり、複数の企業の方と直接接しなければならないからです。そして、ドライバーさんに求められるのは正しい応対・時間に間に合わせるスピードと機敏さ、急な変更などにも対応できる気転が利くか・・などの行動が求められます。しかし、それ以外の運転している時間は確かに一人ですので、するべきことをしていれば、自由な時間は多い、とも言えるかと思います。

委託ドライバーとは? 正社員との違いは?

経費を考えなければ、軽ドライバーという仕事は本当に儲かります!ですが、世の中そんなにうまい話はなくお金を稼ぐにはそれなりの金額の経費が掛かります。これを読んで、転職を考えられておられる方が一番気になる収入の現実的な一例を挙げてみます。参考にされてください。(当然、もっと良いものもあれば悪いものもあります。あくまで一例です) 

 

「宅配ドライバー」業務の一例 

200円/1個 →100個配達  売上20,000円あったとして

一日平均走行例130Kmとして平均燃費9Km走る車両だとしたら・・

1日約15Lのガソリンを使います。125円/1Lとして・・約2,000円/1日、

任意保険一日平均850円、車両リース代1,500円、

1か月10,000円の駐車場を用意するとして1日平均が350円

仕事を受ける業者様に引かれる手数料 30%程度だとすると・・

1日の売り上げは9,500円程度の単純計算になります。

     

では、「企業ルート配送」はどうでしょうか?

17,000円/1日だとしましょう。

80Kmほど走るとしたら、ガソリン代で約1,200円程度で計算すると1日の売り上げは

約8,000円程度かと思います。売上は少し下がりますが毎日同じルートになることが

ほとんどだと思いますので、安定度はあるかと思います。

 

「スポット・チャーター便」はどうでしょうか?

平均的な運賃表をお見せします。

表

※上記の写真は一例となります

 

例えば、200Kmの配送案件が飛び込んできたとしましょう。24,000円です。経費に関しては先ほどのものと同じ理論で考えガソリンだけが上がって約3,000円だとすると、14,000円程度の売り上げが見込めます!ただし、同じものが毎日あるとは限りませんし(むしろありません)、常に仕事が入るのを待っている状態になります。

一つ仕事が入れば大きく稼げて、仕事がない日は収入ゼロ・・という博打的要素が強いのが「スポット・チャーター」便の特徴です。

運送会社の社員として働く

個人事業主(委託ドライバー)として働く以外に運送会社の社員として働く、という方法ももちろんあります。いわゆるサラリーマンですから、いつ休めるのか、収入はどのくらいなのか、福利厚生はどうなのか、将来の見込み・・などなど長期にわたる計画を立てやすいという利点があります。ただし、健康保険や年金など保証があるわけですから当然収入はぐっと減ります。守られる分収入が減るのが個人事業主との差です。運賃の問題、リースの問題、車両の登録や国への登記の問題、保険などの個人的な問題など・・を考えなくてもよい(会社に任せることができる)ので、わずらわしさはなくなることでしょう。転職などの機会のオイシイ話に間違った選択をしないようによく吟味されて高収入を狙ってください!

045-500-9235
9:00 〜 18:00

アイコン エントリー